色々な銀行で、自動入金サービスというのがある。住宅ローンや積立投資で、毎月決まった金額を口座に入れたい時に使うサービスだ。
決まった日に他の銀行から自動的に引き落とし、4,5日後に振り込まれるというもの。通常ならば振込には手数料がかかるが、この手のサービスは手数料は0円である。実質的に、振込手数料が無料になるというサービスだ。
何となく使っていたが、疑問が出てきた。
このサービスは本当に得なのだろうか?
自動入金サービスの例
このサービスがどんなものを知りたければ、下記の実際のページを見ると分かりやすい。
SBIネット銀行は4営業日後、イオン銀行は5営業日後に振り込まれるようだ。
他行への振込手数料の例(3万円以上)
- みずほ銀行 : 440円
- 三菱UFJ : 330円
- 楽天銀行 : 262円
- SBIネット銀行 : 157円
SBIネット銀行はさすが安い。法人もこれくらい安くしてくれればいいと思うけど、法人の振込手数料はどこも横並びで高い。
転送中に受け取れるはずの利益
※ これは、期待値の話をしているだけです。
引き落としの5日後に振り込まれる場合を考える。
一般的な投資のリターンが年間 3-5% と言われているので、4.0% として計算すると、5日間では約 5.0 x 4 / 365 = 0.0548% となる。
例えば 300,000円を自動入金していたとすると、その間に期待されるリターンは 300,000 * 0.0548 / 100 = 164円 である。同様に、500,000円ならば 274円 となる。
SBIネット銀行から引き落としているなら、286,496円を上回るなら自動入金サービスを使う価値はありそうだ。もし 1,000,000円を毎月転送しているような場合は、その間のリターンの期待値は 548円なので、この手のサービスは利用せずに、転送元の銀行で振込手数料を支払い毎月定額振込のような設定を行ったほうが良さそうだ。
おそらく一般人の一般的な用途であれば、定額自動入金サービスを使うのは経済的合理性があると言えそうだ。
コストだけを追求するのであれば、例えば証券会社を経由すると無料で1営業日後に振込が完了しそうだが(こういうことをしてはダメです)、手間を考えるとペイしないので、手間が0になる定額自動入金サービスはやはりお得であると言えそうだ。
実際は、振込手数料が月N回まで無料というのがついている事が多いため、この範囲で収まりかつ送金元で自動送金が設定できるようであれば、そちらを使うのが一番得である。そういう人はこのようなことを考える必要すらないので何より👌🏻
結論
- 定額自動入金サービスは、使っている銀行の振込手数料や送金金額にもよるが、おおむね25万円以下であれば確実にお得であると言える。
- それ以上であれば逆に高くついている可能性もあるので注意。