残酷な McDonald’s の CM

遠い昔の話ですが、僕は子どもの頃に卵、牛乳、小麦のアレルギーがありました。

食物アレルギーの社会全体の状況

当時は今ほど食物アレルギーについて解明されておらず、またもしかしたら症例も今より少なかったのかもしれません。今は血液検査で簡単に調べられますが、以前は簡単には調べられなかったらしいです。

アレルギー物質を経口摂取する前に皮膚で触れると、アレルギーになりやすいという研究がありました。数年前に医者に聞いた限りでは、それを避けるのが現在のベストプラクティスとなっていると聞きました。ヨーロッパでピーナッツアレルギーの人がやたら多いエリアがあって、調べてみたら乳児のスキンケアにピーナッツオイルが一般的に使われていた事がわかり、それがヒントになってアレルギーの発症についての研究が進んだというものでした。

また厚生労働省令も変わって、平成13年4月1日からはアレルゲンに関して5品目(乳、卵、小麦、そば、落花生)の表示義務と、19品目の表示推奨が定められました。

このように、人類は食物アレルギーに対処する方法を理解し始めていると言えそうです。

ちなみに、ほとんどのケースにおいて乳児の時に発症した食物アレルギーは、その食物を避け続けていれば成長につれほぼ出現しなくなります。僕も小学生のうちには、それらの食べ物は特に問題なく食べることが出来るようになってたと思います。

残酷なCMとは

さて、タイトルの「残酷な McDonald’s の CM」についてですが、特に McDonald’s が問題のある CM をしたとかいう話ではないです。

McDonald’s に限らず、コカコーラや食べ物のCMは、その食べ物がいかに美味しいかということよりも、その食べ物と楽しいもしくは幸せといったようなポジティブなイメージを結びつけることを目的としている事が多いです。特にチェーンのレストランについては、一度好みを決めると生涯に渡ってライバル企業よりも良いイメージを抱き続けるという研究結果があるようで、大人になったらコカコーラ派がペプシ派に変わる可能性はかなり低いということのようです。

つまり、企業にとって最もコスパの高いCMは、子どもに対してその企業の製品と楽しいイメージ(例えば誕生日会、クリスマスパーティ、夏休み、等)を結びつけるようなものということになります。これ自体は特に問題があるわけではありません。

最近はTVCMを見ないので分からないですが、僕が子どもの頃は McDonald’s はかなり CM を流していて、確かハッピーセットについての CM を頻繁に見た気がします。

僕は卵、乳、小麦のアレルギーで、パンが食べられなかったので McDonald’s のハンバーガーは食べられませんでした。(その代わりモスバーガーのライスバーガーを食べさせてもらっていました)

特に卵、乳、小麦を含む食べ物を食べたいとは思わなかったのですが、McDonald’s のハンバーガーだけはどうしても食べてみたいとずっと思っていました。それがとても楽しいもののように思えたからです。そう思わせたということは、 McDonald’s の CM はかなりよく出来ていたのだと思います。

ただ、それを食べられない子どもにとっては実際のところかなり残酷です。仮にその CM が流れなければ、特に食べたいと思うことはないはずなのに、CM を見たことにより食べたいと強く思ってしまいます。子どもは大人ほど我慢強くないし理性的に考える事もできないので、どうして自分は食べられないんだろう…とか、こんな小さなことでも不幸せと感じてしまったり、などはあると思います。自分がどう感じていたかはもはや覚えていないですが😅

さらに、McDonald’s にはプレイランドという子どもが遊べるスペースが設置してある店舗もあります。たまたま、家の最寄りの店舗は設置店で、それもなおさら McDonald’s への憧れを助長させる点でした。

大きくなってハンバーガーを食べた

先にも書いたように、小学校のうちにはアレルギーも特に出なくなったので、待ちに待った人生で初めての McDonald’s のハンバーガーを食べました。しかし、期待してたほど美味しくはなく、特別な思い出にはなりませんでした😭

感想としてはモスバーガーの方が美味しい…と思いました。当時は子どもだったので、モスバーガーの方が高価とも知りませんでした。

まぁ、未知の経験に対して過度な期待を抱いてしまうことがなくなれば、新たな経験をわざわざしようと思わなくなってしまうので、この感覚は大事です。

個人的に McDonald’s で一番美味しいと思うのはフィレオフィッシュです。フィレオフィッシュって昔はかなり安かったような気がするんですが、最近他のハンバーガーに比べて高くなった気がします。たまにしか食べないので定かではないのですが。あと地域限定もしくは期間限定かもしれないですが、フィッシュ&チップスも美味しかったです。バンズ無くて良いので、アジア全域でフィッシュ&チップス提供してくれたらいいのにな、と思ってます。(僻地に行くと安全に食べられそうなものが全然なくて、頼みの綱は McDonald’s と KFC のみという状況がたまにあるので)


当時自分は子どもだったので特に何か意見があるわけではなかったですが、食べ物アレルギーを持つ子どもを持つ親は、もしこういうCMを見る度に子どもがわがままを言ったりしたらどうなるんだろう?とさっきダブルフィレオフィッシュなる製品を食べてる時にふと思ったので書いてみました。近年、どう見ても言いがかりのような理由をつけて謎に炎上する事案が増えてるけど、今まで食物アレルギーに関連した事例はなさそうでした。

ちなみにダブルフィレオフィッシュは美味しかったけれど、元々白身魚の味はそんなに濃くなくてそれが2倍になっても対して味が変わらないので(タンパク質は2倍になるかもしれないけれど)、目をつぶって食べたら普通のフィレオフィッシュと区別つかないかもと思いました🥴(次回は普通のフィレオフィッシュを注文します)

i’m lovin’ it🍔🍟