レバノン (Wikipedia) は地中海に面する中東の国です。レバノンに行く前に知っておいたほうが良い知識を紹介します。
現地通貨
レバノンの現地通貨はレバノン・ポンド Lebanese pound (LBP) です。1997年12月から固定為替相場制で 1507.5 LBP = 1 USD となっています。
しかし、2020年3月にデフォルトし、LBPの価値が大幅に下落してしましました。
固定為替相場制のため、表向きには 1507.5 LBP = 1 USD が維持されていますが、1507.5 LBP を 1USD と交換することはもはや出来ません。現地のブラックマーケットでは、どんどん LBP の価値が下がっています。2020年末は 1USD = 9,000LBP 程度でしたが、2021年3月には 1USD= 15,000LBP まで下落してしまったようです。
また、そこまで通貨規模が大きくなかったり固定為替相場制の国にありがちですが、レバノンでもUSD自体を使うことが出来ます。
ATMで現地通貨を得る場合
外国で現地通貨を得るのに最も簡単な方法は、クレジットカードのキャッシングです。通常為替レートも悪くなく手数料も安いので、基本的には最も安価に現地通貨を得る手段です。
レバノンのATMではレバノンポンドもしくはUSドルを引き出すことが出来ていました。しかし、今はUSドルをATMから引き出すことは出来なくなっています。つまり、ATMから引き出す場合はレバノンポンド一択になります。
実質的な価値は既に 1USD = 15,000 LBP まで下がっているのに、固定為替相場では 1USD = 1507.5 LBP 固定なので、日本のクレジットカードで引き出した場合は、例えば 100 USD相当分を引き出しても、 150,750 LBP しか得られません。これはレバノン国内では実質的に 10 USD 程度です。
したがって、現地の価格の実質10倍を支払っていることになります。レバノンの物価はそこまで高くないですが、10倍も払っていたら流石に高すぎるということになってしまいます。
また、クレジットカードで直接決済しても同様で、クレジットカードでオンライン決済する場合は USD の価格がやたらと高く設定されているのでいずれにしても高く付きます。恐らく加盟店に支払われる際は 1USD = 1507.5 LBP のレートでレバノンポンドに変換されて支払われるのだと思います。
なんとしてもUSDを入手する必要がある
というわけで、ベストなのはUSDキャッシュで持ち込んで町中の闇両替所でレバノンポンドに両替するということになります。
しかし、このことを知らずにレバノンに着いてしまった場合はどうすればよいのでしょうか?
Western Union を使うと、キャッシュを物理的に受け取ることが出来るので、レバノン国外からレバノンの Westerrn Unionに向けて USD を送金することで、USDのキャッシュを得ることが出来ます💵
3,4日で現金を受け取れます。後は闇両替所へ行けばオッケーです。
Western Union は手数料が高めなのですが、現地の銀行口座を持っていなくても送金と受け取りが出来るので、出稼ぎの仕送りでよく使われてる印象でした。今回自分で使ってみて、受け取り通貨を選択して送金できるのは場合によっては便利だなと思いました。
中東の国に行くと、レバノン料理屋さんをよく見ます。レバノン料理は肉や魚を大量の野菜と共に食べるような物が多いです。地中海の料理と中東の料理を良い具合にミックスした感じで美味しいです🍴
ベイルートの町並みは、個人的な印象ではセルビアの首都ベオグラードのような雰囲気を感じました。