FIRE 本を読んでから、たまに FIRE の情報を読んだりしているけれど、日本だとあまり地理的アービトラージに言及している人がいない。
FIRE本は下記の記事で紹介しています。
FIRE (Financial Independence, Retire Early) の本に書かれていた、資産をどう切り崩していくかの方法が参考になったのでまとめました。
Geographic arbitrage (地理的アービトラージ)
この単語が適切かどうかについては謎だが、本ではそのように言われていた。
アービトラージ(裁定取引)の本来の意味は、場所によって同一商品の価値に差異が生じたところを狙って価格差で利益を得る取引のことだ。
地理的アービトラージが言わんとすることは、物価の安い国に滞在する時間を増やすことで支出を減少させようということだ。理にかなっているし、理解も出来る。
しかし、そんなに上手くいくものなのだろうか?
物価と一言では片付けられない
確かにアジアの国では物価が安いかもしれないが、一言で物価といっても同一クオリティのものを比較するのはほぼ不可能で、実際に足を運んでみないと実際のところは分からない。
水が安いのは単純に水が豊かなだけかもしれないし、物価の割にマクドナルドがやたら高くてビッグマック指数が高く出ているだけかもしれないし、平均的な家賃は安いかもしれないが近代的な住宅に住むのは異様に高いなどがあるかもしれない。
例えばミャンマーの住宅価格は特に高いわけではないけれど、マレーシアと同じクオリティの住宅に住もうとしたら6倍のコストが掛かるなんて言われていたりもする。
バンコクは昔のようにはもはやそこまで安くなくて、家賃が安い以外は東京と大して変わらないようなコストがかかったりする。
この辺りは一般化することは不可能で、個々人が何が許容出来て何が出来ないのか、に大きく依存する。
「日本人」と一括にすることは出来ないけれど、日本は世界的には衛生面ではトップクラスなので、なかなか不衛生な環境は許容し難い人が多いはず。物価が安い国で、それなりに衛生的な環境を手に入れるためのコストは国によってかなり差がある。
衛生面もそうだが、空気も見落としがちなので、以前書いた記事も参考になるかも。
海外移住時、生活コストや現地の料理等には目が行くけれど、日本では当たり前に手に入っていた環境面で見落としがちなポイントがあります。
ワクチン
子どもの頃に受けたワクチンも、実は有効期間が20年などのものもあるので、長期的に海外に滞在するなら様々なワクチンを打っておいて方がよい。
A型肝炎、B型肝炎、腸チフス、日本脳炎、破傷風辺り。あと麻疹、風疹、など僕は打てそうなもの片っ端から打ちましたが😅
医師に聞くべきではあるけれど、肝炎になるとかなり大変なことになるようなので、肝炎のワクチンは打っておいた方が良さそう。アジアでは割と肝炎が原因で亡くなる人が多いようで、肝炎の感染リスクも高そう。恐らく直ちに分かるわけではなく、気づいた時には遅いという類のものなので手を打っておくに越したことはない。
短期滞在で様子見
COVID-19 によって、しばらくは難しくなりそうだけど、気になる場所があったら短期滞在して様子を見ておくに越したことはない。
若い時ならば、どんな場所でも特に問題なく行くことが出来るはずなので、行ってみて自分に合っているかを感じておくのが一番良い。
といっても、特に急速に発展しているエリアは10年も経つとだいぶ雰囲気が変わっていたり、物価も変わっていたりする。またインフレ率も高いので、その辺りも頭に入れておくべきだ。
このことは伝聞にも当てはまって、とある人の話が5年前や10年前の経験に基づいたものだと、今では状況が結構変わっている可能性も少なくない。
また、短期滞在の経験を若い時にしておいたほうが良い。その経験値があればその後はいつでも短期滞在で転々と場所を変える暮らしが出来るようになるからだ。荷物を小さくまとめたり、移動のスキルが高くなって、柔軟に拠点を変えることが出来るようになっているはず。
荷物を小さくすることについては、過去に記事を書いた。
7kg以下の荷物で国内や国外を回っていた時に得た知見です。旅行の荷物を少なく出来れば、移動も楽になるし、移動コストも下がるし、良いことだらけです。少しでも荷物を小さくして、快適に旅をしましょう。
このように、語られることが少ない Geographic arbitrage (地理的アービトラージ) だけれど、消極的な理由で物価が安い国で滞在しようとすると期待するほどのコスト減が出来ないかも。自分の特性や都市の特性を理解しておくことで、初めて地理的アービトラージが出来ると言えるかもしれない。
海外渡航がしやすくなったら気になる国に足を運んでみてはどうだろうか😎